2016年11月30日水曜日

ガーナ学校の写真

学校訪問の記事で紹介しきれなかった写真を載せました。

ここ数カ月、写真でもたらされる満足感や出来栄えよりも、そこで生じる軋轢やストレスの方を強く感じるようになりました。カメラを持ち出す機会が激減し、とりわけ子どもの写真などほとんど撮らなくなっていました。
それでも、こういったスナップとポートレートの中間みたいな写真を撮るのは、ぼくにとって海外の原点といっても過言ではありません。そして、悪くない仕上がりになったものもあると思っています。



ガーナ 学校 子ども 写真 Ghana  school kids picture
ガーナの学校は基本的に保育所の段階から制服がある
この学校はまだ制服が行き届いておらず私服で通う生徒も多い
赤、黄、緑とガーナカラーのワンピースが似合っている

ガーナ 学校 子ども 写真 Ghana  school kids picture
先生の話を聞く生徒
何かに真剣になっている子の瞳は素敵だと思う

ガーナ 学校 子ども 写真 Ghana  school kids picture
文字の練習というよりは
直線や曲線の練習といったようなものだ

ガーナ 学校 子ども 写真 Ghana  school kids picture
基本的に生徒の落ち着きはなく、出歩いたり、走り回ったりしている
どちらがいいとは言えないが、それは真面目に取り組んでいる子を一層輝かせて見せるのだ



ガーナ 学校 子ども 写真 Ghana  school kids picture
お遊戯の時間
合唱が可愛かった


ガーナ 学校 子ども 写真 Ghana  school kids picture
授業中に居眠りをしている子は多い
一番下の年齢のクラスでは、ウトウトしていると教室の後ろに連れていかれて寝かされる

 
ガーナ 学校 子ども 写真 Ghana  school kids picture
休み時間にお菓子を買い食いする子は多い

ガーナ 学校 子ども 写真 Ghana  school kids picture
賄いの女性、生徒の給食を作っている

ガーナ 学校 子ども 写真 Ghana  school kids picture
ガーナの食事は主食に一汁を合わせるのが基本
子どもが食べるにしては量が多い

ガーナ 学校 子ども 写真 Ghana  school kids picture
手で食べる子と、スプーンで食べる子がいる

英語の授業
先生が言った単語を選ぶ
日本から送られた教材が使われている

ガーナ 学校 子ども 写真 Ghana  school kids picture
これも日本から送られたピアニカ
適当に吹いて鍵盤を叩いて遊んでいるだけだが、メロディを出せることが楽しいようだ






2016年11月24日木曜日

めいわくガリバー旅行記

一時帰国をした時のことだ。駅前でガーナに学校を建設する団体が募金活動をしていた。
日本に住むガーナ人の代表者の話では、学校は彼の故郷に建設中とのことだった。
純粋な興味に加えて、実態を確かめたい気持ちが生じた。ぜひ訪ねたいと話すと連絡先を教えてくれた。

早々に行くつもりであったが、躊躇しているうちに日数が経過した。
訪問の機会を喪失しつつある中、活動は一向に軌道に乗らず、配属先は煮え切らない態度だった。宙ぶらりんな立場に置かれていることにも嫌気が差していた。日に日に任地から離れたい気持ちが高まって、出発を決めた。

ガーナ 学校 子ども ghana school kids child
近頃はカメラを持ち出すことがめっきり少なくなった。
活動の写真ばかり撮っている。
こういう写真を撮るのは久々。

学校を行き先に選んだのは約束や興味からだけではなかった。
ガーナに来る前は子どもに関わる活動、それも多くの人を巻き込んだものができればと思っていた。
だが、任地で子どもからの嘲りを受けるたび、その意気込みはついえていった。

ガーナ 学校 子ども ghana school kids child
こんな少年ばかりであれば救われるのだが…


学校が日本からの寄付で成り立っていること、スタッフと事前に連絡を取った際の丁寧な応対から、ぞんざいな扱いを受けることはないと踏んでいた。
逃亡先としてうってつけだったが、最後の砦にも等しかった。
かつて抱いていた熱が呼び起こされる期待もあったが、何もつかむことができなければ、今後の活路は見いだせないと覚悟した。そんな懸念を抱きつつ、それをはるかに上回る希望に満ちていた。



町に到着した。
辺境の片田舎を想像していたので、ぼくの任地より栄えていたのが意外だった。
それでも学校の周辺には何もなく、町から歩けるような距離ではなかった。
施設は2階部分や電気設備などが未完成だったが、算数や字の練習、お遊戯などの授業が行われていた。
先生やスタッフは快く接してくれたが、子どもたちには囲まれて手足をつかまれる、いささか手荒な歓迎を受けた。

生徒数は100人を少し上回る位で、おおよその年齢でクラス分けされていた。就学に満たない子が大半で、下は2歳から上は10歳くらいのようだった。

ガーナ 学校 子ども ghana school kids child
お互いに好奇心と興味を持って対面

数日滞在すると、子どもの性格や行動の違いが見えて来る。
これまでいかにも子供らしい子を見てきたこともあって、無表情で何に対しても興味を示さないような子の存在が不思議だった。

ガーナ 学校 子ども ghana school kids child
気温は優に30℃を超える。
肌寒かったのか、おしゃれは我慢で暑くても着たい服をを着たかったのだろうか。

終業後、スクールバスで生徒の自宅付近まで送ってゆく。
大型のワゴン車が2台あったが一度では乗り切らず、全員を送り届けるまで学校を行き来した。

最後の便は2時間ほど待った頃に来た。ぼくもそれに同乗することにして、来るまでの間、数名を相手に折り紙を折った。他は座っている子もいれば、じゃれ合っている子もいた。生徒にとっては日課だとしても、ぼくが毎日これだけの時間を待つ立場であったら辛いだろうなと思われた。

ガーナ 学校 子ども ghana school kids child スクールバス school bus
バスが来てからもなかなか発車しない。
小さい子は自分で乗り込めないので、大人に手伝ってもらう上、20人以上が乗るので時間がかかるのだ。

 当初は校内のことや授業の手伝いをするつもりだったが、子どもの遊び相手が日課となった。

再訪があれば、その時に向けてのアイデアが浮かんだが、それがここでなら実現できる気がするのだ。

ガーナ 学校 子ども ghana school kids child
バスが出発するまでのわずかな時間で勉強をする。
この子らはこの学校の中では年長の方だ。


「ドラえもん」で「めいわくガリバー」という話がある。
「ガリバー旅行記」を読んで感動したのび太が、小人の国に行くも全く歓迎されず、役に立つどころか迷惑をかけまくる。完全な空回りの挙句、逃げるように国を去る内容だ。

外国人の訪問は稀有な存在であり、子どもたちの学校生活に多少の変化を与えることができた自負はあった。
だが、行けば役に立てるという浅い思慮はのび太と変わらず、任地でも学校に行ってもめいわくガリバーだったのかもしれない。

ガーナ 学校 子ども ghana school kids child
おさない子が多かったので、余計にガリバー感が増したのだよ。



帰る日、最後の訪問をした。
しばらく来ないこと、次に来た時、何人かの生徒は入れ替わっていることを思うと胸がつかえた。少しはペシミスティックなものになるかと淡い期待を寄せたが、子どもたちは元気にはしゃいでいた。

ガーナの子は嘘泣きも含めて本当にすぐ泣く。だが、頭をぶつけたり喧嘩をしたり怒られたりした時に泣くのであって、涙のベクトルが違った。この国で自らが望んだ結果を求めることは間違いのようだ。

これまでに異国で経験した別れを思い出してみても、子どもはみんな笑っていた。また明日も会えるかのように。
ぼくらは距離的、時間的、経済的にも、再会が簡単ではないと知るから、別れを重く受け止めるのだろう。

ガーナ 学校 子ども ghana school kids child
別れる時も笑顔!

今回、学校のみならずいろいろな場所に寄った。人とのつながりをたどってそれがルートになった。

ガーナと日本を問わず連絡を取り合い、人を紹介された。隊員の配属先にお邪魔し、案内をしてもらった。家に泊めてもらい食事をご馳走になった。学校訪問にも付き合ってくれた。その後も多くの隊員と集まった。お酒もたくさん飲んだが、中に睡眠薬を盛られて眠っているうちに縛り付けられたガリバーのようなことは起きなかった。

旅の何気ない一片を大切にしまい、時に取り出せる生き方ができればと思う。
もろもろがおざなりで無神経になっているのを自覚するだけに、それをいつも心に留めておきたい。


2016年9月27日火曜日

勝手にガーナのビールを紹介~完全版

instagramFacebook経由で、誰に頼まれたわけでもないのにビールの銘柄
と原材料、個人的な感想を発信してきました。
そんなこんなで結構な回数になったので、まとめてみました。




STAR


原材料 水 麦芽 メイズ ホップ
アルコール 5%

ガーナでは主流のビール
スーパーマーケットでは他の銘柄より安く買えることが多い。
地方だと価格は均一であることがほとんど(4セディ、日本円で120円くらい)
ホップの香りなのか独特の風味がある。
ちなみに、このスターは4つ星、沖縄のオリオンビールは3つ星。
サッポロビールはいうまでもなく、ビールに星のマークを入れたがるのはなぜなのだろう。
と、考えていたら、アサヒビールなんてのもありましたね。

Ghana beer star ガーナ ビール
star

CLUB


原材料 麦芽 メイズ ホップ 水
アルコール 5%

先述のSTARと双壁をなす、ガーナの2大銘柄の一角。
飲食店ではビールはSTAR CLUB2種類しか置いていないところも多い。
STARがホップの香りが強いのに対し、こちらは味わい軽め、スッキリ飲むのに適している。

※原料のメイズとはトウモロコシのこと。日本でいうコーンスターチに相当するのか、形態が不明のためにメイズとそのままにしました。どなたか知っている方がいれば教えてください。

ghana beer club ガーナ ビール
CLUB


STAR LITE


原材料 水 麦芽 メイズ ホップ
アルコール4%

LITE(飲料で使われる、lightの意)の通り、味軽め、アルコール低め。
通常のSTARがホップの香りが強いがこちらは香りも抑え目。

GHANA BEER STAR LITE ガーナ ビール
STAR LITE


CASTLE 


原材料 麦芽 メイズ ホップ ラクトース 水
アルコール6%


ラクトース(乳糖)を使用した、スタウト(焙煎した麦芽を使用する)のビール。
黒ビールかつ、乳糖が添加されておりほんのりとした甘さを感じる。
ミルクスタウトという名称で敬遠してしまう人が多いのだろうか、あまり飲んでいる人を見かけない。


GHANA BEER CASTLE ガーナ ビール
CASTLE


GULDER


原材料 水 麦芽 メイズ ホップ

アルコール 5%

濃い目の味 苦味強し。当初は、ガーナのエビスビール!と喜んで飲んでいたが、本数を重ねると口の中が甘くなってくる。

GHANA BEER GULDER ガーナ ビール
Gulder

STONE


原材料 麦芽 ホップ 米 水
アルコール5.2%

ほどよいコクとキレ
クセや香りは弱め。
前述のGULDERに少し近いい味わいだが、原材料だけを見るとこれが日本のビールに一番近いのかもしれない。

STONE GHANA BEER ガーナビール
STONE


EAGLE


原材料 キャッサバ 麦芽 水 ホップ
アルコール6.5%

キャッサバを主原料としているのが特徴
アルコール度数は高めだが口当たりは軽い。
レストラン等には置いていないことが多く、SPOTと呼ばれる地元住人御用達の酒場には置かれている。

GHANA BEER EAGLE ガーナ ビール
Eagle

RUUT EXTRA


原材料 水 キャッサバ メイズ 麦芽 カラメル ホップ
アルコール 6%


原料にキャッサバを使用したビール。先のEagleもそうだが、味わい軽め、値段抑え目、アルコール度数高めなのがキャッサバビールの特徴。


RUUT EXTRA GHANA BEER ガーナ ビール
RUUT EXTRA





GUINNESS 


原材料 水 麦芽 大麦 焙煎麦芽 モロコシ メイズ ホップ イースト
アルコール
7.5%



アイルランド発祥の黒ビールがガーナギネス社によってライセンス生産されている。
こちらは、FOREIGN EXTRAというタイプで、日本に輸入されているドラフトとは異なり、アルコール度数が高いのが特徴。
暑いガーナに、味の濃い黒ビールは合わないと思っていたのだが、ビールがぬるい温度で出てくることが多いこの国では、飲み頃の温度で飲むことができる。
お店などでもよく飲まれているのを見かける人気銘柄。
瓶からそのまま飲んでいる人が多いが、グラスに注いで泡も賞味したい。
だけど、クリーミーでコクのある樽生の本家ギネスビールとは違うなあ、とうるさいことを言ってます。


GHANA BEER  ガーナ ビール GUINESS
GUINESS



GUINNESS AFRICA SPECIAL


原材料 水 麦芽 ソルガム 大麦麦芽 ホップ ショ糖 着色料 生姜 バニラ コーラナッツ レモングラス 唐辛子
アルコール 5%

ラベルの裏には、

アフリカ人によるアフリカのビール
アフリカの大地で育ったハーブとスパイスを使用
なめらかな味わい、アフリカの魂、そしてギネスの独特の味わい
我々の世代、我々の世界、我々のビール 冷やしたのを飲もう

とある。

アフリカを全面に押し出すのは、大いに結構だが、ぼくの舌は、アフリカの大地と魂をすんなり受け入れることができなかった。
変な自己主張はいらないから、苦くてクリーミーな、普通のギネスを望みたい。

GHANA BEER  ガーナ ビール GUINESS AFRICA SPECIAL
GUINESS AFRICA SPECIAL





以下、ビールではないが軽い感じのアルコール飲料




HUNTER´S GOLD


原材料 水 発酵りんご果汁 砂糖 濃縮りんご果汁 クエン酸 保存料(ソルビン酸カリウム) 香料 着色料(カラメル色素)
アルコール 4.5%

南アフリカ発のサイダーのライセンス生産品。他にドライタイプもあり。


ガーナ サイダー GHANA HUNTER'S
HUNTER'S GOLD







Savanna






原材料 発酵りんご果汁 砂糖 濃縮りんご果汁 クエン酸 カラメルりんごソース 亜硫酸塩
アルコール 6%

りんごを発酵させた果実酒(サイダー)。元は南アフリカのブランドのライセンス生産。あまり飲んでいる人を見かけない。価格も高めで、洒落た感じの位置付け。キリッと冷やして飲みたい。


※原料名において、不自然であったり誤った表現が見られる箇所がございます。
拙者の英語力、食品名の知識の欠如のためご了承ください。
古い翻訳小説に違和感のある名詞表現があるけど、知らない名詞、聞いたこともない固有名詞をどう訳すかと苦悶している訳者の心境です。

SAVANNA CIDER GHANA  ガーナ
Savanna






ORIGIN

 

原材料 炭酸水 ニュートラルスピリッツ ショ糖 クエン酸 クエン酸ナトリウム カラメル 安息香酸ナトリウム 薬草果実香料(コーラナッツ プルーン オークウッド 陳皮 ヨモギ)
アルコール 6%

ガーナのORIGINというリキュールを炭酸などで割ったもの。
アフリカで体に良いとされている、ハーブ類などを加えている。
薬のような苦味が特徴。
Spirit Mix Drink
とラベルにあるように、ビールとはまったく別の飲み物。
ビールと同じ棚で売られていたので、間違えて買ってしまった。
二度と買うつもりはなかったが、この記事ために再購入した。
ガーナの人は薬と称して、黒く苦い酒を飲んでいる人が多い。
一休さんでそんな話があったことを思い出した。

ORIGIN


Shandy


原材料 ビール(麦芽、メイズ、ホップ、水)、レモン抽出液、クエン酸、砂糖、ニュートラスイート
アルコール 2%

クラブブランドであることから、クラブビールをベースとしていると思われる、ビアカクテル。
飲み口はソフト、低アルコール。
冷えたものを明るい時間にジュース代わりに呑みたい。


ガーナ BBEER ビール SHANDY GHANA
Shandy




「勝手にガーナのビールを紹介」の紹介




ガーナについて早々、スーパーにあったビールと思しき商品を片っ端から買い込み、飲み比べをした。
中にはビールでない商品もあり、口に入れた瞬間???となることもあった。
その甲斐あって、気に入った銘柄を早々に見つけ、活動が始まってからもほぼ毎日ビールを飲んでいた。
さすがにそれはちょっと…と自らを苛むようになり、記事と写真に残すことにした。
それが何かの意味を持つかはわからない。だけど協力隊の活動と同じで、やってみることが大事と考えている。




この企画を通じて感じたことは、確実に近くのものが見づらくなるという老化現象は、いやおうなしにぼくにも近づいていて、投稿元のinstagramの文字と商品のラベルの文字の小ささに眼の奥が痛くなった。


勝手にガーナのビールのキャンペーンガールを紹介
ジャンジャン呑んでね~

勝手にガーナのビールのキャンペーンガールを紹介
売り上げになるからいいけど、酒ばっかり呑んでると頭が悪くなるよ!
もともと悪いからもういい
          

2016年9月20日火曜日

物欲シリーズⅢ 二本松訓練所の荷物

訓練が修了して、1年が過ぎた。
入所する前は当然のごとく、持って行く荷物の選別に翻弄されていた。
今となって振り返ると何を持って行くかなど、無駄なことにとらわれていた。

何を持って行くかは、自分の価値観で決めるしかないのだけど、ぼくも訓練前はいろいろなブログやサイトを読み漁って参考にした。
ぼくが全ての荷物に触れたら、あまりの長さに嫌になるので何かの参考になれば程度に記しておく、でも長い…

 指示のあるものはその通り持って行くが、これだけは言いたい!

スーツと白ワイシャツは、良い物を着ないこと

懇親会などが食堂で行われ、そこはかなり暑く汗と湿気で、スーツの折り目がとれて、スーツにも良くない。おおむね値の張るスーツは、記事が柔らかく薄いために耐久性がない。
最終日の謝恩会もスーツ着用だが、終わったらすぐ帰らなくてはならず、着替えている時間がなかった。
ぼくは、スーツ姿で重い荷物を抱え、急いで帰りのバスに乗り込んだために、ひじの部分が擦れてしまった。

任地にもスーツを持って行かされるが、悪環境の中、長期間着ないままになる。
形状記憶で、ウォッシャブルであれば、気を使うことも少ない。
その手のスーツはダサいとの偏見があったが、良く調べてみるとそれなりのものがある。

ガーナ アフリカ 丸太 頭 乗せる ghana africa
持ち物?
そりゃ丸木に決まってるでしょ。
建具にしたり、家具にしたり、燃料にしたり
アンタ、ぼやぼやしてるとこの丸太ぶつけるよ!


黒の革靴

これは皇太子殿下との謁見前に、かなり厳しくチェックされる。ない人は入手して訓練に間に合わせた方が良い。

 授業や講座の時間に着る服


事前の書類だと厳しい指示があるが、思ったよりラフでも大丈夫。靴は落ち着いていれば、スニーカーでもOK。男性はTシャツなど襟がないものやパーカーなどはまずい。ぼくは普段着と兼用した。

内訳
ジャケット1
長袖シャツ4
半そでポロシャツ3(紺、黒、白)
セーター1
パンツ4
革靴3(黒、薄茶、グレー)
スニーカー1
ベルト3

授業に着て行ける服だけでこの数はかなり多い。ただ、訓練所内では多くの時間が語学と講座に充てられるので、着回しの意味で枚数はあっても困らないと思う。

休日に着る服

 実質的に外出できるのは、土曜日の夜と、日曜日のみなので、あまり必要なかった。くだけた感じのパンツとポロシャツを少し持って行った他は、授業で着る服と兼用した。
「普段着はそんなに要らなかった。」という声を女性からも聞いた。

所内で着る服

入浴後、夕食、ミーティング、部屋などで着る服。この服をあまり持ってなかったのは失敗だった。運動用のジャージと兼用しても良いが、それを避けようとすると結構な数が必要。
リラックスできる感じのものが良く、これを授業用と兼用すると、堅苦しい。

あとは運動用の衣類や靴

27年度2次隊は前半が記録的な暑さだった反面、後半は雨天続きで寒かった。隊次に関係なく、暑さ寒さ対策は必要。

衣類は容量、重量共に侮れないので、他の荷物との兼ね合いで決める。


野外訓練用グッズ

野外訓練はトラウマの一つだ。
そのことは拙ブログでも触れているが野外訓練とフジロック
防水のジャケット上下、防水のブーツ(長靴も良い)の装備だけはしっかりしたのが救いだった。
楽しいキャンプ気分でなめてかかると痛い目に合う。かなり持ち込めるものが制限されるが、サバイバルだと覚悟して入念に準備をするべき。



ガーナ 井戸 水汲み ghana well draw water アフリカ africa
思い出したくもないが野外訓練で大変だったことに水汲みがあった
現地でも本当に大変な作業だと思う
アンタ、ぼやぼやしてるとバケツで水引っ掛けるよ!

自分の職種に使うもの

語学が英語の人はプレゼンテーションやワークショップの授業があるので、本や道具などを持って行った方が良い。図書館で借りることもできるが、望むものがあるとは限らない。マイナー職種の人は必須。
先生によっては、プレゼンでもパソコンの使用を禁止されるので、油性のマーカーを多用した。
模造紙や、文房具は出張販売で買える。
色紙に寄せ書きなど、書き物をするので文房具をいっぱい持っている人は重宝される。

日常で使うもの

洗面用具や、薬類、洗剤や、化粧品の類
早い者勝ちで、数には限りがあるが、洗濯や、お風呂の道具、シャンプー類などは前隊次の先輩が残してくれるので、それを利用しても良い。
薬類は最低限で済むが、虫よけと、虫刺されの薬は必要。

 スマートフォン・携帯電話

ぼくは、訓練時は通常の携帯電話とスマートフォンの2台持ちだった。
訓練所は、電波が悪いが、連絡はLINEでのやり取りが多かった。
掲示物の記録は、メモするより写真で撮った方が早い。

持って行ったけど使わなかったもの


大きかったり重かったりすると、厄介

撮影機材

一眼レフのカメラをレンズまでフルセットで持って行ったのだが、ミラーレスを持って行ったのでそれで事足りた。のんびりと写真を撮っている暇もなく、最も無駄だったアイテム群。

趣味の本

読んでいる時間がなかった。
活動に必要そうな本は、訓練所の図書館に充実している。

本以外にも趣味に関するものは、忙しくて使う機会が少なかった。
楽器類は、ギターなどは音楽室にあるが、持参している人もいた。

語学用にレコーダーのアプリをインストールしたが、使わなかった。

アフリカ ガーナ 椅子 africa ghana chair plastic
持ち物?
椅子に決まってるでしょ
こうやって小さいころから頭に載せて鍛えてるのよ
アンタ、ぼやぼやしてるとこの椅子思いっきり振り下ろすわよ!


買い足したもの、送ってもらったもの


想定外に必要というより、欲しくなるアイテムが多かった
郵便物や宅配便も届けてもらえるので、通信販売の利用価値は高い。

プリンタ
訓練所にも共用のプリンタがあるが、使える時間が限られ、その時間が惜しかった。
夜に自分の部屋で、資料を印刷できるのは便利だった。
寄せ書きに写真を張り付ける際にも使った。

ランニング用の帽子
帽子は、普段用のキャップと、野外用のつばの大きいハットを持って行った。日差しが強かったので、ランニング用の帽子が欲しくなり、買って送ってもらった。

コーヒーセット
最初、一杯使い切りのドリップパックで飲んでいが、飽き足らなくなった。
ドリップ用のセットと、淹れるためのポットを入手した。
コーヒーを淹れる時間は、追いつめられた精神から解放されていたのだろう


お菓子
 普段あまり食べないのだが、訓練中は本当に良く食べた。送ってもらっては、至る所で買っては食べた。
それでも体重が減るほど、精神的に追いつめられていたのだろう。
訓練は軟禁に近いが、週に一度出張販売があり、文房具や、お菓子類などが買える。少し離れた場所にはコンビニもあるのでその気になれば授業が終わった後に行って帰ってくることはできる。



細かく書くとキリがないが、訓練の持ち物で、気になった点をまとめた。

アフリカ ガーナ 鍋 かぶる ahurica ghana pan
荷物?
鍋一つに決まってるでしょ
水も汲めるし料理もできる
何で鍋を被ってるかって?
そりゃ、アンタの攻撃をかわした後にこれで攻撃するためだよ


二本松訓練所は階段が多く、重量物を運ぶのに適さない

宅配便で自宅⇔訓練所まで送ったりできるが、体育館から居室まで距離があると重労働。ぜひ男子は女子の荷物を持ってあげてほしい、決していいことあるかもと言った下心ではない、協力隊としての活動、ボランティアは既に始まっているのだ。

必要とする物は始まってみないと分からない。
日本にいる限り、本当に何でも手に入る。最初に持って行くものはなるべく少なくし、あとは現地調達する。家族の協力を得られるなら、持って行くかどうか迷った荷物は事前にまとめておいて、必要に応じて送ってもらうことができれば良い。

ただ、70日間の訓練なので、最低限の用意をすれば、何かなくてもそう困ることはない。



飲酒、喫煙、過食、買い物、ギャンブル、世の中には様々な依存症が存在し、そこに溺れる人はきっかけや理由を延々と言い訳し、正当化しようとする。

ぼくの場合、訓練が楽しかった、充実していた、つまらなかった、というよりも、時間と心の余裕がなく「辛かった」という感想が強かった。その思いは訓練が進むにつれ増していった。


そんな境遇のもと、人はどんな行動を取り、場を乗り切るかを思えば、この一見無駄なアイテム群も、やむにやまれぬものだったのかもしれない。


と言っても言い訳にしかならないだろう。