旅行でも出張でも、1か国に2週間も滞在できる機会に恵まれるなんてそうないはずだ。
活動はまだまだこれからなんだけど、ぼくは一体何をしていたのだろうと思えるくらい、内容の薄い時間を過ごしてきた気がしてならない。
日本を発つ前、アフリカの大地に降り立つことがぼくにとってとてつもなく大それたことのように思えていた。いわば畏怖の念を抱いていた。
それが今、ほかの国と変わることなく街を闊歩し、生活をはじめている。何となくそれに違和感を覚えている。
今、民家に宿泊し現地の言葉や文化を学ぶプログラムでお世話になるホームステイ先に向かっている最中だ。
ぼくの任地は首都アクラから遠いのでJICAの規定で途中タコラディという街で1泊している。
タコラディはアクラからバスで5時間程度で到着した。
昨日、タコラディの街を少し歩いてみたのだが、物や人が所狭しとせめぎ合っていた。
ぼくはこういう雰囲気は結構好きなのでこの光景をカメラに収めたかったのだが、ほとんど撮れなかった。
カメラを盗まれるという心配もあったけど、ただでさえ異なった人種が歩いているだけで異常なほどの注目を浴びる。
そして、カメラを取り出した時の人々の反応、それが怖かった。
ぼくは完全にガーナに負けていた。
それに引き換え、首都アクラのドミトリー近くの線路沿いの雰囲気はのどかだった。
カメラを下げて歩いても多くの人が「写真を撮ってよ」と声をかけてくれる。
ぼくは、今まで写真がきっかけで現地の人々との交流が生まれた経験を何度もしてきて、その思いが高じて青年海外協力隊に参加した。
下校途中の小学生 線路沿いが通学路になっている |
ドミトリー近くの線路沿いに住む子供たち |
じゃあ帰るかと別れ間際にカメラを向ける。また走って寄ってくるから収集が付かなくなる |
ガーナにも当然のように高級車や高級ホテル、高級住宅地が存在する そしてそれらをきれいに保つためにも彼らのように掃除をしたりする人々が必要なのだ そしてぼくはこのような人と関わる2年間になるはずだ |
はにかみながらも、ポーズを決めてくれた女の子 写真でも仕事でも相手とのコミュニケーションと信頼関係って大事だと思う |
ぼくの活動は現地に住むごく普通の人々と過ごす2年間である。
お互いに持つ警戒心があれば、それを少しづつ解きほぐしていけたらと考えている。
近くの教会からは神をたたえる歌が聞こえていた。
空と大地に響くその声にアフリカを感じながらこの文を書いた。
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