2015年6月15日月曜日

キューバ旅行記20 少女と子犬~ラス・ツナス

     ここラスツナスはとりたてて観光名所がなく、町全体がのんびりしているところも気に入った。
    そして、これはどこに行ってもなのだけど、地図に載っていない場所に行きたくなる。
    人の密度は低いが、関わりの濃度が高いからだ。

     何が起こるか予想もつかない場所に足を踏み入れるのは旅行者として賢明ではない。
    しかし、忘れられない人々との出逢いを求め、歩けるところまで歩き回ってぼくは自分の旅を作り上げてきた。
    これはどんな国のどこでも変わることはないはずだ。
    そして、次第に一見物騒な地区の方が安全だということも学んでいった。

    そこには元気に遊ぶ子供たちと、楽しそうに談笑する大人たちの姿がある。
    その中にはいつも一人、ぼくを強く引き付ける雰囲気を持った娘がいたりする。

     彼女は子犬の感触と温度から安心感が生まれ、カメラを向けられる緊張から少しリラックスできていたと思う。
    強さのある綺麗な瞳と涼しげな笑みが魅力的だった。

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